悲しいお話(実話)
このブログは私の「科学的根拠に基づくおさらい情報」を紹介しています。
母乳育児をしたいな、と思う方が調べるきっかけとなれましたら幸いです。
そんな感じなので、私は「こうすべき」とか「これでばっちり」とか書きません。語尾は「いいかもしれません」とかぼんやりしています。それは選択肢はこれを読むみなさんにあり、選択するための情報を提示しているだけ、との考えからです。
「完全に母乳だけ」で育てるのが目的でもありません。(それについてはこちらをどうぞ)
でもですね、、、母乳育児情報を書いていると、sariとは違うスタンスの支援に出会った方々が「母乳信仰」などと書かれていることに心を痛めます。まるで母乳育児支援者はみんなよろしくない、と書かれているようです( 上記で ”信仰” と書きましたが、ネットで見かけた文言を持ってきただけで、宗教的なことを批判するつもりではありません。きっと宗教関係の方もなにかよろしくないニュアンスで信仰とか宗教と書かれると気分よくないと思います。文章力不足でうまくかけなくて申し訳ありません)
このことについては つぶやき 母乳の販売についての報道など に書いています。
今日は母乳と人工乳の違い、成分だけではなく扱い方も影響があると思いますが、sariが衝撃を受けた記事を紹介したいと思います。
元はUnicefがとった写真ですが、Unicefのサイトには現在見当たりません。日本の書籍では、過去に出版された UNICEF/WHO 母乳育児支援ガイド に掲載されています。
探しましたら、UNSCN( 国連栄養常設委員会、という翻訳が公益社団法人 国際農林業協働協会(JAICAF)翻訳の資料にありました)のサイトにありました。
★ Extracts from SCN News ★
(PDFファイルです。クリックすると5ページ目が開きます)
衝撃的なお母さんと二人の赤ちゃんの写真があります。これはパキスタンで撮られた写真です。赤ちゃんたちは双子で、大きいほうは男の子、小さいほうは女の子です。このお母さんは義理のお母さんから、二人分の母乳はないだろうから、男の子を母乳で育てたほうがいい、と言われたそうです。そのとおりにしてこのようなことになってしまいました。(女の子はこの写真を撮った次の日に亡くなります)
そしてお母さんはこのように言っています。引用します。
“Use my picture if it will help”, said the mother. “I don’t want other people to make the same mistake.”
悲しすぎる…
(ちなみに脳の病気など母乳が十分に産生されない場合もありますが、健康な女性の場合は生後10日目以降は排出した母乳量に応じて母乳が出ます。双子の場合は2人にあげつづけることで、2人分出せる方も多いです。そのためには「赤ちゃんがよく飲める」姿勢や吸着になれるような支援が必要です。現在の日本では、その姿勢や吸着をアセスメントできる人は残念ながら限られています。)
人工乳を衛生的に使うのは難しい世界が存在します。そして人工乳を買い続けられる人ばかりでもありません。実際に買うお金がなく薄めてあげたことによる栄養不良が日本でもあるそうです。
人工乳を安全に使うためにはパッケージの注意事項を読む能力が必要です。たとえば日本語を読めない海外生まれの方が日本で人工乳で育てようと思ったら、そこにリスクがあります。
日本はそういう発展途上国とは違うのよ、という声も聞きますが、そうでもないのでは?と感じる今日この頃です。
そういうリスクを減らし、母乳で育てたいな、という方が楽しく実現できるような情報を書いていけたらいいなあ、と思っています。
参考文献:上記サイト
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