私は赤ちゃん

うちの子が赤ちゃんのときに読みたかった本を本棚からひっぱりだしてきました。
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「私は赤ちゃん」
初版は1960年、つまり昭和35年発行。私の持っているのは1997年の60刷。
ベストセラーらしく、今でも大手の古本屋さんによくおいてあります。sariも古本屋で買いました。
映画にもなったくらい人気があったようです。
挿絵は岩崎ちひろさんです。
小児科医の松田道雄さんが、赤ちゃんの気持ちを想像して書かれています。ユーモアあふれる表現が多く、くすっと笑ってしまいます。
医学的情報は昔のもので参考には出来ないところもあります。
この本には「赤ちゃんの個性を認めよう」というメッセージがあふれていて、過去のsariのようなこうならねばあらぬ、という情報にがちがちにとらわれてしまう人にとっては肩の力が抜けることでしょう。
体重のところがおかしくて、標準より450g体重が少なく落ち込んでいるお母さんには、450gが生きるか死ぬかになるのはベニスの商人だけ、なんて言ってくれます。(シェイクスピアのベニスの商人のあらすじを検索!^^ 450gは約1ポンドです)
そのほか、当時の母乳育児、人工乳、離乳食の状況がわかります。これを読むと、今のおばあちゃん世代の方のご苦労がしのばれますとともに、今との違いにビックリもします。赤ちゃんが大きければ大きいほどいい、というような考えがあったこともこの本で知りました。
続編の「私は二歳」も出ています。こちらは同居での子育ての悩みが描かれています。
参考文献:私は赤ちゃん 私は二歳 松田道雄 岩波新書

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Posted by sari