離乳食のはじめ

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ミーナさんは生後6ヵ月までは母乳だけで育てようと思っていたので、おばあちゃんの言葉に驚いてしまいました。
生後6ヵ月までは母乳だけで赤ちゃんは育ちますが、それ以前におもゆやスープを赤ちゃんに食べさせるほうがいいと思っている人も多くいます。
sariの長男のときの母子手帳をひっぱりだしますと「ドロドロした食物をあげ始めるのは、5ヵ月頃です。その前に果汁やスープをあげて、お乳以外の味に慣れさせます。」とあります。(引用しました。この手帳は1994年9月にもらいました)この記載は2000年にもらった末っ子の母子手帳にもあります。
母乳にはお母さんの食べたものの香りがでますので、普段からお乳以外の味に慣れているといえます。人間の味覚を左右するのは味覚もあるけど臭覚がより影響をおよぼすのだそうです。鼻をつまんでフレーバーつきのお菓子を食べてみると、意外と何味かがわからないんです。鼻から手を離したとたん「ああ、イチゴ味だった」とわかるのですけど。興味ある方はお試しください。
最近ドラッグストアのベビー用品コーナーをのぞいてみました。sariの長男が小さい頃はもっと生後3ヵ月からの食べ物が多かったように記憶しています。それでも生後3ヵ月から、生後2ヶ月からと書いた飲み物はあるんですね。
母乳より栄養の濃度の薄いもの(お茶や果汁)でおなかを満たしてしまうと、必要な母乳の量が飲めなくなるかもしれません。
赤ちゃんがなにか新しいことをひとつすると、とてもうれしいですよね。
食べることもそのひとつで、食べられるようになるとうれしいし、赤ちゃんの喜ぶ顔が見たくて食べさせてあげたい、なんて思いますよね。そこで、6ヵ月まで待ちきれない!という家族や周りの人には、最近はこういう理由で果汁はあげないほうがいいと言われている、とか、検診でそのように言われた、なんていう風に納得してもらえるようにもって行くといいですね。
さて、離乳食ですが、Complementary Feeding 補完食、とも言われます。
過去の母子手帳を見ると、食事をすすめて1歳で母乳を終えるのがゴールのように感じ取れる書き方がされていますし、離乳食という漢字にもそんなニュアンスを感じます。
補完食というのは、成長して体が大きくなったり動いたりする分、母乳だけでは摂取できなくなった栄養を食べ物からとるという考え方です。
生後6ヵ月すぎると
赤ちゃんに必要な栄養量>母乳からとれる栄養量
となりますので、これを = にするには右辺に「食べ物からとる栄養量」を足さなくてはなりません。
なので、母乳はいままでどおりあげながら、食べ物を必要に応じてあげます。
食べ物をより食べさせるために母乳の回数を減らす、ということではありません。
また、上でも書いたように、食べ物の栄養の濃度も大切です。あまりに薄すぎるおかゆは栄養が足りないと参考文献には書かれています。それによると赤ちゃんの胃は200mlなので、薄いおかゆで必要な栄養を取ろうとすると、胃に入らないくらい大量のおかゆを食べさせる必要があります。それは無理なので、濃度を高めてあげる必要があります。スプーンにのせて傾けて簡単に落ちずに乗っているくらいの固さが目安だそうです。
参考文献:補完食「母乳で育っている子どもの家庭の食事」NPO法人日本ラクテーション・コンサルタント協会
(WHOのComplementary Feeding Family foods for breastfed childrenの翻訳)
子どもに果汁を与えるリスクと適切な摂取方法についての勧告
アメリカ小児科学会 ダウンロードはJALCサイト

★追記★
参考文献のWHOの補完食、ですがネット上にありました。
http://www.who.int/nutrition/publications/infantfeeding/WHO_NHD_00.1/en/でDownloadのJapaneseです。PDFで読めます。
これを読むと、
赤ちゃんに必要な栄養量=母乳からとれる栄養量 +食べ物からとる栄養量(補完食)
のことがよくわかります。

0-5ヵ月

Posted by sari