書籍紹介 (赤ちゃんなぜ泣くの)
赤ちゃんなぜ泣くの? シーラ・キッツィンガー メディカ出版
前回のまんがとうって変わりまして、細かい文字の大変厚い本です。
サブタイトルは 子育て文化人類学 親にわかること、できること です
紹介の前にこの本を読んでsariが感じたことを書きますね。
出産後すぐに「よき母」になれる人はほとんどいません。いつ飲むの、いつ泣くの、いつ寝るの… 他人である赤ちゃんのすべてをコントロールすることなど無理なのです。
泣くのは赤ちゃんからのアラートです。人間はそのアラートに感情的に反応するような本能を持っています。泣く子にあきらめることを覚えさせる方法も紹介されていますが、アラートにあえて応えないことに耐えられない人もいるでしょう。
母としての技能は学習と経験によって習得します。こちらは本能的なものではありません。
なにか問題が起こったときには、ひとつの解決法を試す前に、もう少し多くの情報を集めたほうがいいかもしれません。そうすれば、自分と赤ちゃんにとって合ってそうなものから試すことができます。
泣いてる赤ちゃんを見て「あんなに泣かせて」とは言わないで。泣かせたいと思う人はいません。母としてベストを尽くしていても泣く場合もあるのです。無力感でいっぱいの中、精一杯なのです。
目次を紹介します
第1章 泣きやまない赤ちゃんの影響
第2章 赤ちゃんはなぜ泣くのでしょうか
第3章 おなかがすいているのでしょうか
第4章 妊娠に伴うストレス
第5章 出産ということ
第6章 山から突き落とされるような驚き
第7章 よく泣く赤ちゃんと父親
第8章 洪水のような他人の助言
第9章 薬漬けの赤ちゃん
第10章 赤ちゃんへの押し寄せる怒り
第11章 早産児と未熟児
第12章 倦怠感と孤独感
第13章 よく泣く赤ちゃんとの共存
第14章 文化の違いと赤ちゃん
科学的に泣くことを研究したデータを元にかかれています。How to ものではなく、泣くことに対処するお母さんの感情にもスポットを当てています。文化人類学と副題がついており、世界の文化の違いも書かれています。ちょっと古い本なので情報については議論があると思います。ですが最近のものでこういう視点のものはないようので、多角的な視野を得るという点でおすすめです。
泣く子に対処するためには、大元のお母さんを大事にすることが大切と感じます。
ちなみに薬漬けの赤ちゃん、というのは昔赤ちゃんを薬と称したお酒やドラッグでおとなしくさせていた(それはほぼ死を意味します)ことが書かれています。
もうひとつ、参考になるのは励ましと経験談。
赤ちゃんが泣くとき ラ・レーチェ・リーグ日本
350円と手ごろな冊子です。
温かみのある文章が、お母さんの気持ちを落ち着かせてくれます。
ついでに言えば、ラ・レーチェ・リーグはリアルに集まれる場所として「集い」を開いています。
検索すると上位に「カルト」と書いてあるブログが出てきますが、それには根拠がありません。
実際行った方々に聞きますと、どこからも資金提供を受けていないボランティアだそうです。
母乳育児以外の話はしないのだそうです。
中身も母乳で育てなさい!じゃなくて、どうやったらうまくいくかを集まったお母さんで経験を話す事で考えるのだそうです。
なにを言っても否定されないし、みんな平等なひとりのお母さんとしての話をするのだそうです。
リーダーはふつうのお母さんですが、リーダーになるために知識はもっておられるので、授乳姿勢についてきくこともできるそうです。
ブログ書いてるsariがいうのも変(?)ですが、本やネットでは味わえないリアルな会話を経験しにいってみてはどうでしょうか。
夜寝てくれない子については なぜ子どもは夜起きるの? もどうぞ
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