授乳室のピクトグラム

町でみかけるピクトグラム(絵文字)。一番よく見るのは非常口ですね。
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授乳室のマークを考えてみたいと思います。大きく分けて3つのタイプになりそうです。
1.哺乳瓶の絵
2.赤ちゃんの絵
3.母乳を抱っこで飲ませている絵
一番よく見かけるのは1でしょうか。
数年前に出来たショッピングモールの授乳室は外壁一面に大きく哺乳瓶のイラストが書かれていました。
授乳室はお母さんが赤ちゃんにおっぱいをあげるのに利用するものなので、そのシンボルとしてはどちらかというと哺乳瓶ではないほうがふさわしく思います。
2の代表的なものは公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団にあります
picto1-031.png
乳幼児用設備 Nursery とのことなので、授乳に限らず赤ちゃん用のものはこれで表現できます。ひとめで赤ちゃんだとわかりやすいです。
3は見たことありますか?
日本ではこんなマークが提案されています。
pict3_small.gif
日本ラクテーション・コンサルタント協会よりダウンロードできます。著作権フリーです。
海外ではそれより前にこんなマークができました。
iconimage.jpg
このマーク、シンプルでsariは大好きです。
これはmotheringという雑誌でおこなわれたシンボルコンテストの優秀作です。
ダウンロードはこちら こちらも著作権フリーで編み図やクロスステッチに使える図もあります。sariもこのマークを編みこんだことがあります。
sariの子の学校の文化祭で保健室に授乳室が設置されたのは喜ばしいことだったのですが、哺乳瓶マークだったんです。先生も探したけど適当なものが見つからなくてとおっしゃってました。
授乳のシンボルを哺乳瓶ではなく授乳の親子のほうがいいとsariが考えるのは、子どもたちに影響するだろうと考えるからです。実際sariは第1子のときに哺乳瓶を妊娠中に用意しました。それは世の中にあふれる哺乳瓶が当たり前というメッセージをうけとっていたからかもしれません。
哺乳瓶がいい悪いという話ではなく、母乳で育てたいお母さんをサポートすることはスムーズな母乳育児にとって必要なことです(これは 「赤ちゃんとお母さんにやさしい 母乳育児支援ガイド ベーシックコース」医学書院 でWHOとUnicefもサポートの大切さを言っています。科学的根拠ありです)
sariが授乳室にいたときに1組の親子が入ってきたことがあります。その授乳室は当時ベビーベッド3つが並んで間は低いパーテーションで区切られていました。低いので立つとお隣が見えるんです。そちらのお父さんが立ち上がると見えるのでまったく落ち着きませんでした。記憶にあるのは、その家族のお子さんは哺乳瓶を使っていたこと。もしかしたらお父さんにもお母さんにもsariのような状況を想像できなかったのかもしれません。
マークから母乳育児を望む家族を世の中が応援していけるというメッセージを表現できるといいなあと感じます。
ちなみに建築関係の方にこの授乳室の話とミルクの話 をしてみたら、そんなの知らないということでした。赤ちゃんなんだから哺乳瓶でいいよね、とデザインすることを疑問に感じたことはないようです。
#子どもをどの栄養で育てるかは情報を元に考える家族の選択です。sariはその選択を尊重しています。
厚生労働省の調査にもあるように、日本ではほとんどのお母さんができれば母乳で育てたいと考えています。より母乳育児をサポート&応援するようなバックアップがあれば、より多くのお母さんが救われる気持ちになるような気がします。
参考文献:
上記サイトさま
赤ちゃんとお母さんにやさしい 母乳育児支援ガイド ベーシックコース 医学書院

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Posted by sari