ミルク(人工乳)について 1
ミルクの作り方でも出てきた以下のイラスト
予告した右と左の違いについて、今日は書こうと思います。
左はシンプルなミルク缶、右はそれに赤ちゃんの絵とGood for your baby! 赤ちゃんにいいよ!と書いてます。
実はミルク(以下、人工乳)には、世界でおきた様々な販売方法や利用方法で起きた悲しい出来事を踏まえて、販売方法に関する提言があります。それが 母乳代用品のマーケティングに関する国際規準 です。
この文章は、母乳育児支援ネットワークに詳しくあります。
人工乳会社の人工乳の売り方に関して、母子に不利益とならないようにするためのものです。
もともと人工乳は、母乳が得られない赤ちゃんを救う素晴らしいものです。おかげで多くの命が助かっています。
ところが、それを必要としない赤ちゃんにも必要であるかのように宣伝して販売しはじめたことや、とても人工乳を買い続けられないような経済的な環境、安全に取り扱えない環境で大々的に売り込みはじめたことなどから、赤ちゃんの健康に悪影響をもたらすことがおきました。
このあたりの話は、母乳の政治経済学 ガブリエルパーマー著(科学と人間)や母乳育児の文化と真実(メディカ出版)が詳しいです。関心のある方はどうぞ。
もちろん、資本主義社会では企業は適切な儲けを得る必要があります。赤字では生産を続けることは出来ませんし、ほんのわずかの子どもしか使用しない特殊なミルクを研究開発生産販売しつづけるためには、適切な利益を得ることは必要です。
必要な人に必要なだけ売ることで、適切な利益を得る方法があるのでしょうか?
sariは経済的なことは詳しくはないけど、世界の国々ではこの「母乳代用品のマーケティングに関する国際規準(以下、国際規準)」を守っているところがありますので、きっと不可能なことではないと思われます。
日本では不適切に人工乳に扱うことはないだろうと思われていますが、最近は経済的事情から薄めて与える話も耳にします。WHOの言っていることは発展した日本では関係ない、という方もおられますが、それはちょっと違うかなとsariは思います。日本の関係各機関もWHO,Unicefが言っているような母乳育児支援をすすめています(例:厚生労働省の授乳・離乳の支援ガイド)。
この国際規準を語るときには、ミルク会社の是非を問うのではなく、ただ売り方の問題なのだ、ということを踏まえることが必要だと思います。
次回に続きます(^^)
参考文献:母乳育児支援ネットワーク
母乳の政治経済学 ガブリエルパーマー著(科学と人間)
母乳育児の文化と真実(メディカ出版)
ほか
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