それでもカレーが気になるの!2

2018年8月9日

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前回の続きです。L1-L5/A-E の表記については前回参照です。Lのあとの文章は本に書いてあるものの一部です。データがないものは「-」としました。
では、カレーを作りましょう!
まず油でみじん切りにしたにんにく(Garlic:L3 匂いは母乳に出ることがわかっている/B)としょうが(Ginger:L3 授乳中の研究がない/B)を香りが立つまで炒めます。
次にたまねぎ(onion:-/A)クミン(cuminseed:-/A)を入れて炒めます。
ターメリック(turmeric:L3 授乳中おそらく安全/B)、コリアンダー(coriander:-/A)、カルダモン(cardamom:-/A)、フェヌグリーク(fenugreek:L3 文献として証拠はないが、乳汁生成を増やすことが知られている/B)を入れて炒めます。辛みがほしいときはカイエンペッパー(cayenne pepper=とうがらし、辛味成分はカプサイシンcapsaicin :L3(capsicin)乳汁移行のデータはなし /B(cayenne))を入れます。

2014年1月6日追記
カプサイシンはHaleでは塗り薬としてのデータでした。追記記事に詳しく書きました。

ひき肉とゆでたレンズ豆やひよこ豆を入れて炒めます。
小さく切ったトマトを入れてさらに炒め、なじんだらスープを入れて煮込みます。
塩・コショウで味を調えて出来上がり!
というわけで、カレーの一般的な香辛料はリスクが高くないものばかりでした。
フェヌグリークはお母さんが飲むと母乳産生量が増えるという報告があり、副作用は報告されていないそうです。メディカ出版の 母乳育児が必ずうまくいく本 Jack Newman著 にも載っています。検索するとフェヌグリークのカプセルが見つかると思います。詳しくは上記参考文献を見てください。
「摂取量」も関係があります。一般的な量を取っている場合は安全と考えられていても、通常考えられないほどの量をとった場合は安全ではないかもしれません。スパイス類はおのおのティースプーン1杯程度の量で4-6人分を作ります。もし大好きだからとお皿にさらにスパイスを振りかけて食べるのであれば話は違ってくる可能性があります。
その他、母乳育児中は飲まないほうがいいハーブもあります。セージはよく言われますが、マテ茶も禁忌と書いてあってsariはびっくりしました。今流行ってますよね、マテ茶。
ハーブはなんだか自然で健康的なイメージが広まっています。でも精製してないものはその内容がよくわかりません。内容がわからない、ということはわからないリスクがあるということになります。イメージだけで思い込まず、科学的根拠を調べ、安全に楽しむことはお母さんと赤ちゃんにとって大切なことだと感じます。
みなさま、すてきな2014年をお迎えください。
参考文献
Comprehensive Lactation Consultant Exam Review 2nd edition Linda Smith
Medications and Mothers’ Milk 2012 Thomas W.Hale Ph.D.
The Nursing Mothers’ Herbal Sheila Humphrey
母乳育児が必ずうまくいく本 Jack Newman著 メディカ出版

授乳中

Posted by sari