離乳食のはじめ 2
(前回の話には補足があります。WHOの補完食がネットで読めます。http://www.who.int/nutrition/publications/infantfeeding/WHO_NHD_00.1/en/ のDownloadのJapaneseです。PDFで読めます。)
では、赤ちゃんが母乳以外のものを食べ始めるのはどんなときでしょうか。
まず生後6ヵ月過ぎていること、です。
生後6ヵ月たてば胃腸も固形の食べ物を受け入れる準備ができます。スープのようなさらさらの液体でなくてもある程度のやわらかさのものが食べられるでしょう。生後6ヵ月以前では腸の消化機能がまだ未熟なため、消化されていないたんぱく質が腸粘膜を通って血液中に入り込んでしまい、これがアレルギーの発生頻度を高めることに関連があるそうです。
あとは赤ちゃんが食べたい様子を見せているか、赤ちゃんが支えがあれば座れるか、などいくつか目安があります。
経験したお母さんに聞くと、大体「ご飯時に一緒に座って食卓を囲んでいたら、よだれだして手を伸ばしてきた」だとか「欲しそうにうーうー言う」などで判断しているようです。
ラ・レーチェ・リーグの「だれでもできる母乳育児」にもこの目安は載っています。そして厚生労働省の「授乳・離乳のガイド」にも載っています。
この授乳・離乳のガイドは1ページ目にもあるように、保険医療従事者向けですが、お母さんも上記リンクから読むことができます。
これにも上記のような目安や早すぎる果汁のリスクについても書いてあります。
ピアサポートの大切さについても書かれていますし、子どもには個性があること、画一的なすすめかたにならないようにとも書かれています。
「私は赤ちゃん」のママのお姉さんはまさにそんな感じの経験談を語ってくれます。ママは「近代的」な住宅に住み、時代の先端をいく核家族です。ママは本をよく読み、子どもにとってよりよい育て方をしたいと願っています。離乳食は本に従うのがいちばんいいと信じて、様々な試みをしますが、ぼうやは思うように食べてくれません。
そんなある日、ママのお姉さんが田舎からやってきます。お姉さんは子沢山です。離乳食に関しては、食べる子もいるしなかなか食べない子もいた。ほしそうにすればあげてみる。歯がはえないのにたべさせるものなんてきまってる、というようにママを圧倒してしまいます。
(読み返して気づきました。この本の著者は、乳をやめるのが目的ではないので添加食という言葉を提唱しています)
お姉さんはあかちゃんには個性があることを知っているんですね。
sariはこの本のママのように昔思っていました。
長男が生まれた後3ヵ月検診でかなりなダメ出しをされた経験もあり、なにか今の進んだ世の中には科学的によいとされる方法があって、それに則って本が書かれているのだと思っていました(^^;
今から思えば笑い話ですけど、友達はまだ誰も子育てしていない頃だったので、それがおかしいという人もいませんでした。実家も遠く離れていたし、電話代も高い時代でした。パソコン通信はありましたけど、たいした情報があるわけでもなく。本も自分の済んでいた町の図書館にはある主張をもって書かれた本がそれは多く、様々な情報を手に入れることができませんでした。車社会なのに、車をもっていなかったのでますます世間とは離れた生活でした。
今は選び取るのが難しいほどの情報がありますね。
それでもお姉さんのいうように、子どもの個性を見るというのが子育ての基本なんだなと思います。
参考文献:
授乳・離乳のガイド 厚生労働省
だれでもできる母乳育児 ラ・レーチェ・リーグ日本 メディカ出版
母乳育児支援スタンダード 医学書院
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