夜の授乳

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ミーナさんは夕べあまり眠れなかったようです。きっと何回もあみちゃんにおっぱいをあげたのでしょう。
ミーナさんは、ちょっとだけ赤ちゃんを預かってもらって眠りたいと思ったのかもしれません。
夜の授乳はお母さんにとっては眠いものですよね。
夜もミーナさんとあみちゃんのように一緒に過ごしていると、睡眠のリズムがあってくるのだそうです。
そうすると赤ちゃんがそろそろおきるかな?という頃にお母さんも自然と目が覚めやすくなるタイミングになるそうです。
そういえば妊娠中、最後のほうは一晩中はなかなか眠れないですよね。トイレに起きたりなんだりしてしまって。
夜中通して眠れないことは産後ではなく、妊娠中からはじまっているのかもしれません。
母乳を作るホルモンとして、プロラクチンとオキシトシンという2つのホルモンが関係します。前回乳汁生成Ⅱ期=StageⅡはそのホルモン変化によって母乳が作られる時期と書きました。
実は、このホルモンというのはプロラクチンが主に関連します。
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すごい雑な絵ですが…(^^;
出産時にプロラクチンはピークになります。その後授乳のたびにピョコン!と授乳前より量が増えます。
そうするとプロラクチンの値が高くなっている状況が続きます。そうすることで母乳を作り出します。
もし、全く授乳しないと1-2週間で妊娠前の値に戻るそうです。(戻る期間は文献によって1-2週の幅がありました)
またプロラクチンは女性は夜に値が高くなるものなのだそうです。
そういうわけで、ひんぱんな授乳と夜間も授乳することがすすめられるのです。
とはいえ、夜中に起きて授乳するのはなかなかしんどいし、眠いし、↑のような理屈がわかっていても辛いと感じる人が多いと思います。そこで、根性論のようにがんばれ!というのではなく、「工夫して楽」すればいいんです!
たまに常に授乳時はよい姿勢で!とか、胸をはって授乳する!といって背筋をピンと伸ばして授乳することをすすめる医療者の方もいますが、実際それは母乳育児がつらくなるだけなのではないかとsariは思います。
以前に書いた、赤ちゃんの姿勢とくわえさせかたができていれば、どんな姿勢だっていいんです。
例えば、夜は横になって授乳すると体を起こして授乳するよりははるかに楽です。
1日に何回もすることだから、楽でいいんです。ポイントさえつかめていればダラーっとした格好でもなんでもいいんです。そうやって工夫しながらやっていけばいいと思います。
そして友達と「眠れなくてさー」「うちも!」なんておしゃべりするのもいいですね。
あと、赤ちゃんが夜寝ないのは母乳のせいにされることが多いようです。でもミルクで育った子も夜起きます。
赤ちゃんは夜におきるものなんです。母乳をやめても解決になることは少ないようです。
また、母乳は消化がよくひんぱんにあげることができますが、ミルクはそうはいかないので時間を空けなくてはなりません。そうなると泣いた子をひたすらあやす、というのはかなりしんどいものでした(sariの経験から)。
なにかうまくいってないかな?と思ったときは、母乳以外のことも考えてみましょう。
参考文献:だれでもできる母乳育児 メディカ出版(お母さん向けです)
母乳育児支援スタンダード 医学書院(支援者向けです)

0-5ヵ月

Posted by sari