ウォーターサーバーでの調乳について

人工乳の作り方情報です。
ウォーターサーバー、便利ですよね。
90度のお湯が出るので、これミルク作るのに便利そうと思う方も多いと思います。
サーバーの会社のサイトを見ると、調乳にもと書いてあるサイトもあるし、中には熱いお湯で溶かしてから水で薄める方法は溶け残りの可能性があるので避けるようにとしているサイトもあります。
ミルクの作り方 に書いたように 「Cronobacter sakazakii」というミルクの製造時に混入の恐れがある細菌を殺菌するために70度以上にいったんする必要があります。(現在粉ミルクの製造過程で無菌にするのは困難なのだそうです)
たとえば、調乳に必要な水の量の半分を熱いお湯で溶かしてから、残りを水で薄める、という方法は一見よさそうに思いますが、溶け残りがあると全体が70度にならない可能性があります。
厚生労働省に
乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドラインについて
というページがあります。こちらにはパンフレットもあります。
ここでも上記のような作り方はすすめていません。
またウォーターサーバーの安全性を調査した書類を見つけました。
「ウォーターサーバーの安全性に関する調査 平成25年3月 東京都生活文化局消費生活部」
ウォーターサーバーの安全性 のページから「報告書」がダウンロードできます。
ページには、チャイルドロックのことしか出ていませんが、調査書には水質検査についても書かれています。
調査結果を見るとすべてのウォーターサーバーが「無菌」というわけではないようです。
17ページから引用します。

特に粉ミルクの調乳の際には、熱ミルクにウォーターサーバーの冷水を入れるような利用方法は避けるべきと考えられる。
2007 年に WHO(世界保健機関)から出されたガイドラインでは、粉ミルク中の菌による感染症を防ぐために必ず 70 度以上の煮沸した湯で調乳し、その後は瓶を流水等にあてて冷却することが求められている。粉ミルクの製造事業者によっては冷却の際に、外部からの冷却だけでなく、湯冷ましや自社の専用ペットボトルの水を入れて温度を調整することも選択肢として例示している製品もあるが、いずれにせよウォーターサーバーの冷水を直接入れる方法はWHOのガイドラインや粉ミルクの調乳方法には含まれていない。粉ミルクによるトラブルを避けるためにも、ミルク製品に記載された調乳方法に従うことは重要である

とはいえ、災害時には冷やす水も手に入らないということもあるかもしれません。
調乳にはぶくぶく沸騰しているお湯よりも80度のお湯のほうが冷ましやすいですよね。
「やわらかな風の吹く場所に:母乳育児を応援」さんの以下の記事が役にたちます。
沸騰したお湯と冷蔵庫のわきざましの水で80℃のお湯を作る
安全な調乳のための情報でした。

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Posted by sari