水泡や白斑 2

前回の続きです。
水泡というのは、乳頭の先にできる水ぶくれ状のもので、白斑というのはその先が白くなって詰まっているように「見える」ものです。
「見える」とカッコつきで書いたのは、必ずしも母乳が詰まっているとは限らないらしいからです。
実はなぜ出来るのかがまだよくわかっていないそうです。なんらかの原因で皮膚が母乳の出る穴にかぶさってふさがったものと考えられています。
母乳が出なくなってたまっていることもありますし、じわじわと出ている場合もあります。
これはお母さんに痛みやトラブルがなければほおっておいていいそうです。授乳していれば知らないうちになくなっているということもよくあります。
基本的な対処法は乳腺炎と同じです。授乳回数を減らさないようにして、適切に飲んでもらうことです。これだけが有益なケアとして実証されているのだそうです。
水泡、というのは圧迫したり、擦ったときに出来やすいので、くわえ方を変えるとうまくいくかもしれません。痛みが少なくなるような姿勢や抱っこを工夫してみます。
気になる場合は、感染予防のためせっけんで1日1回洗って抗生物質の軟膏を塗るのもよい、と参考文献にはありますが、手に入れるためにはお医者さんに行かなくちゃならないですね。
その他、小さくするためにお酢をコットンにしみこませたものを湿布すると、母乳にたくさん含まれるカルシウムが溶ける、という文章があります。
そのほか、オリーブオイルをコットンで湿布し、その上から温めるとやわらかくなる、という文章もあります。そして搾乳の要領でしぼってみると取れる可能性があるそうです。
欧米では「エプソムソルト(硫酸マグネシウム )」というのがバスソルトとして一般的なんだそうです。それを溶かしたお湯に1日4回ひたすという方法も書いてはあります。sariは見たこともないのでよくわかりませんが。
またどうしても辛いときは、医療機関で消毒した針で穴をあけてもらう、ということも書いてあります。
飲食に関しては、水分を多めに、とかレシチンが効くかも?とか、免疫をあげるためにビタミンCやDと書いてあります。
なぜ出来るのかがわからないので、多くの人の経験談や推測が含まれているのかもしれません。
水泡や白斑ができて痛む場合は1日何度も授乳するのが辛くてたまらないということもあります。そんなときは関係ありそうなことは試してみたくなりますよね。
今はあまり言われませんが、温めた瓶を使った搾乳法というのがあり、これをした後の授乳で白斑が取れたという人をsariは知っています。広口の瓶をお湯で温めたのち、お湯を捨てて口をぴったり乳房につけると陰圧がかかって搾乳できます。この搾乳法は乳房が張りすぎて触れないくらい痛いときの対処法としてUnicef/WHOの母乳育児支援ガイドの1993年版には載っていますが、2009年版には載っていません。気をつけて口の部分が暑くなりすぎない様に注意します。やけどのリスクがあるからです。
(何か塗るものや食べるもの、飲むもの、に関しては人によってはアレルギーの可能性もあります。)
参考文献:
Unicef/WHO 母乳育児支援ガイド 医学書院
Unicef/WHO お母さんと赤ちゃんにやさしい母乳育児支援ガイドベーシックコース 医学書院
母乳育児支援スタンダード 医学書院
The Womanly Art of Breastfeeding 8th edition. La Leche League International

授乳中

Posted by sari