髪を染める

赤ちゃんが生まれると髪の毛についていろいろと気になることが増えることが多いようです。
よく聞くのは、抜け毛がひどい! これは一過性のものですよ、と言われてもなかなかショックですよね。
美容院にいく時間と赤ちゃんを見てくれる人がいない、もよく聞きます。
予約して事情を説明しておけばカットくらいなら1時間程度で大丈夫でしょうか。とはいっても、生まれてからいままで離れた事がないと心配になりますよね。授乳が必要でないくらいの短時間のおでかけなら、搾乳までは必要ないのでお母さんの負担も赤ちゃんの負担も少なそうですね。
そして、白髪が気になるの!妊娠前に染めた髪が「プリン」のように色がくっきり違って気になるの!ということで髪を染めたいな~と思う方もいらっしゃいます。最近は黒髪流行ですが、おしゃれとして染めたいと考える人もあるでしょう。赤ちゃんが生まれると写真を撮る機会も増えますから、身だしなみが気になることはとても自然なことだとsariは思います。
毛染めが授乳中に安全なのか、心配される方も多いと思います。実際ネットで調べると、成分が吸収されるから赤ちゃんが嫌がって飲まないと書いているものもあります。では、これが妥当かどうか調べてみました。
参考文献は、「周産期医学012年42巻増刊号 Q&Aで学ぶお母さんと赤ちゃんの栄養」です。
この本はさまざまな分野の専門家が書いている本で、筆者の考え方に基づいています。中には科学的根拠という観点からはsariには同意しかねる文章も載っています。2つの記事で同じ文言を取り上げているにも関わらず解釈が矛盾するものもあります。書き手の情報や参考文献を見ながら読んでいく必要がありそうです。
まずこの本には皮膚を通して吸収できる分子量のサイズについて載っています。
皮膚の構造は上から
表皮
真皮
血管
だそうです。
分子量3000以上 表皮から吸収されない
3000~800 表皮から吸収されるが真皮には吸収されない
800~100 真皮まで吸収されるが血管に入らない
100以下 血管に吸収される
つまり、皮膚を通して血液に入って母乳に影響がありそうな物質は分子量が100以下なのだそうです。
毛染めの成分の分子量は100より大きく、血管には入らないので影響ない、とあります。さらに毛染めは皮膚に直接接触しないように使いますので影響があっても微妙であろうと推測されています。
sariは皮膚の専門書を持っていないので、ネットで調べました。皮膚の吸収という点では分子量500が吸収するかどうかの分かれ目、という検索結果が多数出ました。でも、血管まで届くかどうかについては情報が見つけられませんでした。
もし角質層が適切なバリアを保っていないときは、上記よりも大きな分子量のものも真皮に吸収されるという話もあるようです。
日本語だと情報が少なすぎるので、英語で検索かけます。
するとこんな記事を見つけました。
http://www.todaysparent.com/baby/breastfeeding/can-i-do-this-if-im-breastfeeding/
IBCLCで薬剤師のPeddlesenさんが書いています。
毛染めやパーマ液は皮膚につけないし、お母さんの血液にも母乳にも入らない、と。
最初のほうに書いた「成分が吸収されるから赤ちゃんが嫌がって飲まない」については、赤ちゃんが髪についた匂いを好まないことが大きな問題となるであろう、と書かれています。
sariもPeddlesenさんの意見に同意します。数日は匂いが残ります。
そして赤ちゃんの中にはいい香りであっても匂いの変化を好まない子がいます。
お母さんが使っているボディソープやシャンプーの香りが違ったり、そもそもそういう香りを好まない子もいます。
嫌がるのであれば、それは香りのせい、のほうが妥当なようです。
参考文献:周産期医学012年42巻増刊号 Q&Aで学ぶお母さんと赤ちゃんの栄養
http://www.todaysparent.com/baby/breastfeeding/can-i-do-this-if-im-breastfeeding/

授乳中

Posted by sari