評価を持たない支援
母乳育児「支援」は世の中から誤解されているところが多いような気がします。
sariやその仲間がしているのは「支援」であって「指導」をしているのとは少し違います。
お母さんの意思を尊重して、根拠ある情報の中からお母さんに選択してもらうというやり方です。
今の世の中メガネやコンタクトを使っている人は多いです。
そして、子どもたちの視力が悪くならないような情報はおおいに広まっています。
テレビゲームは長時間しない、とか、目を休めるためにときどき遠くを見ましょう、とかいうのですね。
本屋さんに行けばその手の本がいっぱいあります。
決して「メガネやコンタクトを使っている人に配慮して、世間一般に視力のことは言わないで」とは言いませんよね。
だけど
「人工乳を使っている人に配慮して、世間一般に母乳のことは言わないで」とは言われますね。
選択する際にはさまざまな情報を知る必要があるはずですが、これでは後悔なく選び取ることが難しいのではないでしょうか。
実際、あとから知って、その当時に知りたかった、という方は多くおられます。
そういう意味で母乳についての情報が広まることは大切なようです。
そもそも人工乳で育てると決めたときに納得していれば、その後母乳の事を聞いても胸の奥が小さく痛む、ということが減るかもしれません。誰かの「指導」で決められるのではなく、誰かの「支援」を受けて「お母さんが自分で決める」ことができれば。自分の選んだことには一般的に納得できるのではないでしょうか。
とはいえ、その「情報」の伝え方が適切ではないと思う事例にちょくちょく遭遇します。たとえば支援不足で思うように行かなかった人が責めるように「努力不足」などと言われるようなケースです。そのせいで「「人工乳を使っている人に配慮して」と言われるようになったのではないかと思われることもあります。
支援する側になったとき、それは医療者じゃなくても、たとえば友人が出産したときに自分が経験者として話をするときもそうですね、そんなときに「この言い回しは相手がこの状況で聞いてどんな気持ちになるかしら」と考えてみることは大切だとsariは思っています。
母乳育児に限らず、「よかった」と思う経験をしていると、まわりにすすめたくなることが多いですよね。だけど「こんなにいいんだよ!」ばかりでは、相手への押し付けになってしまうことがあるかもしれませんね。
「よい」「悪い」という評価を持たない母乳育児の根拠に基づく情報提供ができるといいのになぁ、と思うこのごろです。
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