妊娠中の授乳
子どもがほしがるのにあわせて授乳し続けることは親にも子にもメリットがあります。
ですが、妊娠中に授乳すると流産のリスクがあるのでやめましょう、という話をよく聞きます。
妊娠中に授乳することについてはいくつかの本に記載がありました。
「だれでもできる母乳育児」「母乳育児支援スタンダード」「母乳育児が必ずうまくいく本」などなど…
母乳育児支援スタンダードには、上記のようにいわれることを証明する研究はない、と書かれています。もちろん今のところ研究としてないのであって、今後の研究では変わってくるかもしれません。それでも世界中では多くのお母さんが妊娠中も授乳を続けて健康に赤ちゃんが生まれているというのも事実です。しかし、医学的に授乳することで胎児の健康リスクが高まると判断される場合もあるでしょう。
この話は
「一律に全てのお母さんが授乳を やめなければ(もしくは)続けなければ ならない」
というものではないようです。
一部の人にリスクがあるとして、全員にリスクのある状況をやめさせれば確かにそのことで危険なことには一切ならないでしょう。ですが、同時に多くのメリットを手放すことにもなります。個々の状況を考えて決めることが大切なようにsariは思います。
以前、「妊娠中に授乳しているなんて何を考えているの?!」と責められたという話を聞いたことがあります。
言った人は妊娠中に授乳するのは危ないからやめなさいという親切心や心配からそういっているのかもしれません。びっくりしすぎて冷静になれないのかもしれません。
ですけど、言い方によってはある価値観を基準にした非難ともとれなくもないです。特に医療者から言われたときには…
たとえば、「妊娠中の授乳はよくないと私は聞いたけど、どうなのかしらね?」くらいだと言われた方も気分よく答えられそうです。(もちろん、必ずよくないというわけではありません ^^)
妊娠中に、痛みがあったり姿勢が苦しくてどうにも授乳がつらいというときは回数を減らしたり、飲む時間を減らす、ということも選択肢のひとつです。そのときにはもう飲んでいる赤ちゃんは大きくなっていますから、お母さんの状況を簡単に説明して協力してもらうことも出来ます。10数える間だけにしてね、とか、ぞうさんの歌1番だけ歌っている間ね、なんていうふうに。
赤ちゃんが生まれた後、上の子が赤ちゃんの分まで飲んでしまったらどうしよう?という心配もあるかもしれません。最初に赤ちゃんに飲ませて、その後上の子、という風にすると安心です。産後2-3日目に張りすぎて苦しいときに上の子に飲んでもらうことですっきりして乳腺炎にならずにすんだ、という人もいます。
【追記】2016.4.13
妊娠中の授乳 データ2016 を書きました
参考文献:だれでもできる母乳育児 メディカ出版
母乳育児が必ずうまくいく本 メディカ出版
母乳育児支援スタンダード 医学書院
Breastfeeding Answers made simple – A Guide for Helping Mothers
Nancy Mohrbacher,IBCLC,FILCA
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません